20~59歳という働き盛りの年齢でありながら、家族以外との交流がない、無職・独身の男女を指す新たな概念として、最近は「SNEP(スネップ※1)」という言葉が「NEET(ニート)」に代わって注目を集めている。なかでも、リストラや病気などで社会のレールから外れてしまったアラフォー世代は、特にこのSNEPに陥りやすいという。
SNEPを提唱した東京大学社会科学研究所の玄田有史教授によると、SNEPは約162万人(2011年)。いちばん多いのは20代=60.2万人だが、30代=44.8万人や40代=35.2万人もかなりの数にのぼり、どの世代も急増している(※2)
そして、未婚無業者のうち6割以上が、一人ぼっちか家族としか会わないSNEPになっていて、特に40代は孤立する率が高い(68%)。一昔前なら、働いて子供を育てている世代なのに……。
※2「孤立無業者(SNEP)の現状と課題」玄田有史教授、2013年。総務省統計局『社会生活基本調査』にもとづいて人数等を算出している。これによると、SNEPの世代計人数は、74.6万人(96年)→85.4万人(01年)→111.8万人(06年)→162.3万人(11年)と急増