2015年9月30日水曜日

1日25分のウォーキングで寿命を3~7年延ばすことができる

運動には、うつ病を防いだり、認知機能を改善し認知症の発症を遅らせる効果があることが、過去の研究で確かめられている。

 英国のセントジョージズ大学の心臓病専門医のサンジェイ シャルマ教授は、遺伝子と心臓病の関連を調べる研究を行っている。

 「年齢や体のコンディションに関わらず、運動はすべての人に恩恵をもたらします。
20~25分の活発なウォーキングを毎日行うことで、遺伝子に変化が起こり、老化のプロセスを遅らせることができる可能性があります」と、シャルマ教授は言う。


同じ年齢であっても、テロメアの短い人は、心臓病やがん、2型糖尿病などになりやすいことが分かっている。


研究チームはテロメアと、酸化ストレス(体内の活性酸素などによって細胞に与えられるダメージ)に反応して老化のプロセスを引き起こす「p16」と呼ばれる遺伝子を調べた。その結果、1日に20~25分のウォーキングを6ヵ月続けた人では、テロメアが活発化して、p16が減少することを突き止めた。


また、「心房細動」は、心臓の拍動に異常があらわれる不整脈で、心房から血液をうまく送り出せなくなるため、心房内で血液がよどみ、血栓ができやすくなる。心房細動があると脳梗塞や心不全の発症リスクが上昇する。
 運動習慣をもたない人70歳の高齢者でも、ウォーキングを始めることで、心房細動のリスクが低下することが過去の研究で明らかになっている。