2015年10月11日日曜日

空港職員が使うTSAロックのマスターキーの写真から3Dプリンターで合鍵を出力して本当に解錠できることが発覚

しかし、2015年8月にワシントン・ポストがうっかりTSAロックのマスターキーの写真を掲載してしまったため、マスターキーの形が割り出され、誰でも3Dプリンターでカギを出力できるという状況に発展。ワシントン・ポストはすぐさま写真を削除したのですが、時すでに遅し、インターネット上に出回った写真を見たユーザーがCADファイルを作成し、GitHubで公開した後でした。



過去の研究では「斜めの角度で、上空200フィート(約60m)から撮られた写真であってもカギを複製することは可能である」という報告もありましたが、今回の件で、物理的なセキュリティは写真1枚で突破されてしまう可能性があることが改めて示されたわけです。



一方で、「そもそもTSAロックはセキュリティとして優れているとは言えないので、今回の事件が『重大なセキュリティ上の危険を露呈させた』とは言いがたい」というのが、暗号研究者Matt Blazeさんの主張で、「作業が速い人だったらマスターキーを探すよりピッキングをする方が速い」とコメントしています。また、TSAロックのマスターキー写真が流出したことは今回が初めてではないはずなので、むしろ今となってCADファイルが作られたことに驚きを隠せないようです。