年賀状博物館(http://www.nengahaku.jp/)によれば、人類には古代から年賀の習慣があったそう。
エジプトやメソポタミアなどの四大文明にも、新年を祝う宗教的儀式の痕跡が見られるとか。
では、日本の起源はといえば7世紀後半以降とされるそうだが、残念ながら史料がなく、正確なことはわからないそうだ。
平安後期に、藤原明衝によってまとめられた文例集『雲集消息』に、年始のあいさつを含む文例が数編収められていたことから、
このころには貴族階級のなかで年賀状が広まっていたと考えられる。
その後、江戸時代に入り「飛脚」制度が充実。「よみ・かき・そろばん」などの教育の普及とともに、庶民が手紙を出すことが普通になってきたあたりから、
年賀状は身近な存在になってきたのだ。
では、現在のような年賀はがきの習慣ができたのはいつからかといえば、それは明治以降になる。
郵便制度が前島密により創設されたのが1870年(明治3年)。郵便はがきの発行は1873年(明治6年)から。
ここで年賀状の伝統とはがきが結びつき、年賀はがきを送り合う習慣になる。
日本国民の間で、年中行事の一つとして現在のような年賀状が定着したわけだ。