◆男性と女性のオーガズムの違い
女性は人によってはオーガズム時に脳全体が同時に活性化することがあり、他のことが何も考えられなくなるような、まさに「絶頂」の状態になることがある、と説明しています。
これは報酬や快感に重要な役割を果たす脳の側坐核がドーパミンを放出するためで、ラットに側坐核の刺激と食物とを選ばせる実験では、ラットは餓死するまで快楽を選び続けることがわかっています
この部位は性的刺激以外に違法ドラッグ・カフェイン・ニコチン・チョコレートによっても活性化される部位であるため、「オーガズムを得たい」という気持ちは科学的に当然の反応と言えるそうです。
女性の脳はオーガズムを迎えた後も活性化が持続する一方で、男性はオーガズムの直後から性器の感覚刺激に関する脳の領域の反応がなくなるというものです。つまり「行為が済んだ男性が素っ気なくなる」のは生理的な現象であることや、一部の女性が「連続的なオーガズム」を迎えることができ、男性ができないことの説明にもなり得るとのこと。
オーガズムの仕組みを解剖学的に見ると、男性の性器から脳に快楽を運ぶルートは1本だけですが、女性は3本~4本のルートを持っているとのこと。そのため、女性は人によって快楽を得る部分が異なり、全ての女性が共通してオーガズムに達しやすいのは、陰核(クリトリス)であることがわかっていますが、30~40%の女性は膣内の刺激によるオーガズムを経験したことがないそうです。なぜ、同じ部位からの快感でオーガズムに達する女性と、そうでない女性がいるのでしょうか。
陰核からの刺激は脊髄を通って脳に伝わりますが、膣からの刺激は脊髄の外から脳につながる迷走神経から届けられることが判明。女性が陰核と膣のオーガズムの感じ方が違うように感じるのは、快感を伝える神経が異なるためとのことです。
また、膣からのオーガズムはいったん脳に信号が届くとエンドルフィンが放出されるようになるため、その後は刺激を感じやすくなります。膣内の刺激でオーガズムを感じたことがないパートナーがいる場合は、女性のオーガズムが得られる場所を探す必要があるというわけです。
◆都市伝説ともいわれる「Gスポット」の究明
また、この研究は「Gスポット」がボタンのような特定の箇所ではないことを示唆しています。誰も正確な場所を説明することができていなかったGスポットですが、一部の研究者は「Gスポットは陰核である」と指摘しています。陰核は通常、性器近くにある小型で豆状の突起である「陰核亀頭」を指しますが、最新のMRI研究によって、陰核全体は膣の外部に広がっており、長さ9cmほどの球根のような形をしていることがわかっています。膣からの刺激で膣外にある陰核が反応していることも指摘されており、Gスポットの存在は根底から覆る可能性があるというわけです。