ピーターの法則というのをご存知でしょうか。
人は自分が能力が発揮できない地位まで出世させられ、やがて組織を去っていく
例えば営業で大きな実績を上げた人が、営業部長に出世する。すると今度は営業力ではなく部下の管理する力が求められる。しかし、このスキルを見込まれて出世したわけではない。自分では数字をあげられるが、自分のやり方を押し付けても、人が違う以上、うまくいかないケースが多い。しかし、一度得た地位を下げ、元の一営業員に戻るのは敗北宣言。どんなことをしてえも現在の地位にしがみつこうとする。そして辞めさせられる(日本の企業の場合、周りを不幸にする)。
「優れた実績を持つ社員に対するご褒美」=「出世させること」と単純に考えるのは、健全で持続的な成長を求める組織運営にとって害となるケースが多い
といいます。そしてマネージメント層の大切な役割として:
どんなに実績を残した社員が出世を求めても、マネージャーの大切な役割はその社員が一番成功するチャンスのある道に導いてあげること
そして以下面白い実例を通じてこれを解説します。
優れたバーテンダーの特徴は何か。それは顧客の顔と名前をより多く覚えるだけではなく、その顧客のいつも注文するお酒まで覚えていること。そこであるマネージャーは100 Clubというのを作り、100名の顧客と顔、名前、いつも注文するお酒を覚えたバーテンダーにはトロフィーとボーナスを与える仕組みを作った。
ここで面白かったのが、ここで100 Clubを達成した優秀なバーテンダーを出世させず、
次に500 Clubを作り、これに伴い、給与を上げ、表彰する。当初これを思いついたマネージャーは500 Clubが限界だと思ったらしい。しかし追求してみたら、5年後に3,000 Club、つまり3,000名の顧客の顔、名前、いつも注文するお酒を覚えたバーテンダーが出てきた
と。100名で凄いと言われるバーテンダー業界の30倍の数。30人のこうした優秀なバーテンダーを雇うより遥かにコストが安く大きく売上に貢献すると考えると30倍以上の生産性を上げています。この人を100名覚えた段階で出世させてしまい、管理側に回し、うまくいかず去っていかれ、本人はすっかりと自信をなくし、お店は大きく売上を落とす、Lose-loseな状況に陥いる可能性があったと考えると、恐ろしい。
ん?
逆に凄くない感が・・・
漠然と覚えてるなら凄いけど、覚えようとすれば100人位余裕じゃない?