アーティストには著作権に基づくさまざまな収入があるため、ビートルズの楽曲を残したジョン・レノンとポール・マッカートニーのコンビ「レノン・マッカートニー」にはさぞかし多くの収入があるんだろうな……と思う人も多いはずですが、
実はビートルズ楽曲のほとんどは彼らの手には入らなかったことは、ビートルズファンの間でもあまり知られていません。
なお、この話の背景には皮肉なエピソードが隠されています。ポールとマイケルはそれまでに「ガール・イズ・マイン」と「セイ・セイ・セイ」という2曲をデュエットで発表していたこともあり、良好な関係を築いていました。1982年のある日、ロンドン郊外にあるポールの自宅を訪れ、ポールの妻リンダ(故人)とディナーを共にしていたマイケルは、ポールから「大金を手にできるのは版権を所有することだけだ」という手ほどきを受けたと言います。巡り巡ってその2年後、そのマイケルがビートルズの版権を所有することになるとは、当の本人すら予想できなかったことなのかもしれません。この一件をきっかけに、ポールとマイケルの関係は険悪なものになったといわれています。
その後、マイケルは2009年にこの世を去り、さまざまな権利関係の動きや、「1978年以前に製作されたコンテンツの著作権は56年後に作曲家の元に戻る」というアメリカの著作権法の定めにしたがい、ポールはビートルズの楽曲の版権を取り戻している段階にあるとのこと。このまま順調に事が進めば、2026年には全てのレノン・マッカートニー楽曲の権利は再びポールの手に戻ることになると見られています。