2015年7月11日土曜日

極めて短時間の睡眠しか必要としない人々は普通の人と何が違うのか?

彼らが極端に短い睡眠時間でも健康的でいられるのは、遺伝子に原因があるそうです。

2009年にカリフォルニア大学で行われた研究では、「毎晩夜中に床に就いても翌朝4時に目が覚めてしまう」という女性とその家族を対象とした、遺伝子配列の比較実験が実施されました。実験の結果、研究チームはショートスリーパーの人たちの体内で「DEC2」という遺伝子が突然変異を起こしていることを発見。また、前述のショートスリーパーの女性の家族のうち、普通レベルの睡眠時間を必要とする人たちはDEC2遺伝子に異常が見られなかったそうです。

「人は眠っている時に記憶を整理したり脳細胞のダメージを修復したり脳内の老廃物を取り除いたりしている」というのが通説です。カリフォルニア大学で睡眠の研究を行っているYing-Hui Fu教授によると、ショートスリーパーの人たちはDEC2遺伝子の突然変異によって脳内の情報整理を普通の人よりも短い時間で済ませることができるため、睡眠時間が短くても問題ないのではないかと考えられているそうです。

しかし、睡眠時間が短い場合、通常は健康状態や生活の質、寿命などに多大な影響を及ぼすだけでなく、気分が落ち込んだり体重が増えたり、脳卒中や糖尿病のリスクが高くなったりといった数々の問題が生じます。Ying教授は「睡眠は人生において重要なもので、十分に睡眠を取ることで認知症など多くの病気を予防することができ、逆に睡眠が不足していると脳の認知機能が低下してしまいます」と語っています。